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労務・人事Q&A

< 人事・労務の監督官庁の役割 >

今回は店舗の管理者として知らなければならない監督官庁の仕事の内容について説明いたします。人事・労務に関する監督官庁の代表は労働基準監督署です。その他社会保険事務所、ハローワークなどがあります。この三つを中心に説明をします。

その他、税務署や警察署と関わることがありますが。税務署は税金のこと、警察署は風営法違反の取締り関連のことなので分かりやすいのですが、人事・労務関連の監督官庁の役割は分かりにくいという管理者が多いです。店長も使用者責任を問われることもあります。理解しておきましょう。


Q、労働基準監督署とはいったいどんな役所ですか。

A、労働基準監督署は、労働基準法や労働安全衛生法などの違反行為を監督する役所です。具体的には休日や労働時間が守られているか、社員に健康診断を受けさせているかなどを監督する役所です。


Q、労働基準官という人が店舗に来ましたが、この人の役割について教えてください。

A、労働基準監督署に勤務する労働基準監督官は、会社や店舗などに立ち入り、帳簿・書類・タイムカードの点検、関係者への尋問などを行います。そして、違反があった場合は指導や勧告、命令を行います。


Q、労働基準監督署の調査はどのようなときに行われるのですか。

A、労働基準監督官が会社や店舗に立ち入って調査することを臨検と言います。臨検は定期的な計画に基づいて行うものがあります。ただ、多いのは労働者から申告(労働基準監督署に直接相談に行くこと)があった場合に行うケースです。


Q、是正勧告書が渡されました。どう対応すればよいですか。

A、ひととおりの調査が終わって違反事項を労働基準監督官が発見すると、口頭の説明の後で、それを文書にして渡します。それを是正勧告書といいます。是正勧告書を受け取った場合は、指定された期日までに違反事項を是正し、労働基準監督署に文書で報告しなければなりません。是正勧告書を無視すると、検察庁に書類送検されることがあります。


Q、解雇予告をしなかったという理由で労働基準監督署の調査がありました。解雇予告ってなんですか?

A、最近、パチンコホールでも多くなっているのが解雇予告に関するトラブルです。会社が労働者を解雇するときは、少なくても 30 日前に予告するか、予告をしない時は少なくとも 30 日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。

このルールを守らないと解雇された社員が労働基準監督署に申告するケースがあります。たとえ、解雇された社員の遅刻や無断欠勤が原因となる解雇であっても、この規定が適用されます。


Q、労働基準監督署の調査を防ぐ方法はありますか

A、退職者に不満を残すような退職の手続は避けましょう。例えば、退職時に残っている有給休暇を消化したいという申出があった場合は有給の消化をさせるようにしましょう。どうしても後任者がいなくて有給休暇を取らせることができない場合は、退職する日を先延ばししてもらう手もあります。個別に納得する形で相談しましょう。会社の一方的な有給休暇を認めないという申し渡しは、退職社員の不満となり労働トラブルを発生する可能性が高いです。このような社員が労働基準監督署に申告するのです。


Q、労基署の調査があったときに、指摘項目として多いものは何ですか。

A、違反事項の多いものとして次の 5 つがあります。

1、法定労働時間に関する違反( 1 日 8 時間、週で 40 時間の労働時間のこと)

2、割増賃金不払い(残業代の不払いのこと)

3、労働条件明示違反(採用時には賃金や労働時間を明示しなければなりません)

4、就業規則未作成(従業員が 10 人以上の会社は就業規則の作成をして、届出なければなりません。)

5、賃金台帳へ労働時間未記入(会社は従業員の労働時間を把握していなければなりません)

 これらの違反さえなければ、調査は心配することはありません。それから健康診断などの実施義務も会社にはありますので、健康診断の未実施の場合も是正勧告を受けます。


Q、労基署の調査時の対応として注意することは何ですか。

A,上記の 5 項目について質問されることがあるので、事前に問題がある場合は解決しておきましょう。特に就業規則と実際の労働条件の差異がないかの点検があるので、就業規則条文の整備がしてあれば印象が良くなります。

法改正は毎年あるのできちんと就業規則の改訂の手続をとりましょう。その他、労基法で備え付けなければならないとされている労働者名簿や賃金台帳などは、いつでも提出できるようにしておきましょう。また、タイムカードの提出を求められることもあります。 3 年間は保存義務があります。嘘やごまかしはすぐに分かりますので、調査時には本当のことを話しましょう。


Q、労基署の調査後に書類送検という記事が掲載されていました。これは何のことですか。

A、これは、特別司法警察官である労働基準監督官が労基法などに違反した容疑があるとして捜査関係書類を検察庁に送る司法処分のことを言います。検察庁は更に取り調べを行い、起訴して裁判所に送るか、不起訴処分にするかを決めます。裁判所は、事実関係を調べた上で判決を出すのです。

 裁判では、社長や他の経営者も経営責任を免れないケースもあります。何億円ものお金を支払わなければならないケースもあります。


Q、社会保険事務所とはどんな役所ですか

A、社会保険事務所は健康保険および厚生年金保険の適用、保険料の徴収および年金相談などの業務を行っている役所です。


Q、社会保険の加入促進業務

A、社会保険はすべての法人に加入が義務付けられています。未加入は法律違反です。未加入事業所に対しての調査がこれから厳しくなることが予測されます。


Q、社会保険の総合調査の通知がきました。これは何ですか

A、これは、社会保険事務所の社会保険調査官の調査です。調査の内容は次のとおりです。調査会場で順番を待って、社会保険調査官の調査を受けます。間違いがあればその場で手続をすることもあります。例えば、社員は入社した月から社会保険に加入させなければなりませんが、これを遅らせていないか。また、長時間パートも加入させなければなりませんが、加入もれがないかなどです。


Q、公共職業安定所(ハローワーク)とはどんな役所ですか

A、公共職業安定所は求職者に対する就職情報の提供、従業員を募集している事業主に対する人材情報の提供、雇用保険の適用・給付などの業務、雇用保険制度の各種給付金の取扱いなどの業務を行っています。


Q、公共職業安定所の調査

A,雇用保険を対象とした調査は労働保険事務監査です。労働保険の支払いに関する賃金額の集計ミスがないか、アルバイト・パートタイマーの賃金もれがないかなどを監査します。


Q、このような役所に対応する知恵は誰が教えてくれるのですか

A,人事労務に関することなので社会保険労務士になります。上記のお役所は厚生労働省の管轄です。その厚生労働省が民間の人事・労務のコンサルタントとして認定しているのが社会保険労務士なのです。(士業の間では、人事・労務は社会保険労務士、税務は税理士、警察に関わることは弁護士と区分けがされています。)顧問の社労士がいないと、後々になって多大な損害を与えるケースがあります。私のアドバイスで500万円程度得をしたという事例もあります。(1ヶ月単位の変形労働時間制を活用した例です。)

 


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