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労務・人事Q&A

< 問題社員・問題事例 >

 最近のコンサルティングの現場から出てきた問題社員の事例や、アドバイス事例について説明いたします。


Q、新入社員の入社時の対応についてアドバイスをお願いします。

A、4月は定期採用の新入社員が入社してきます。新入社員は期待と不安を胸に出社の日を迎えます。会社全体で、温かく迎え入れるように準備をしましょう。気持ちだけでなく、本人たちにも分かるように形で表しましょう。迎える側が、入社前に新入社員の名前をしっかりと覚えておくことが第一歩です。新入社員に、自分を迎え入れてくれる会社だという安心感を与えることができます。
また、初日から1週間程度は本社の研修スタッフなどが新入社員研修を行うことになりますが、そこでは会社の規律をしっかりと教えましょう。出社や退社時のルールや休憩時間のルールや服務規律です。これは就業規則でなく、従業員ハンドブックを用いて説明した方が分かりやすくなります。(「従業員ハンドブック」とは、就業規則の服務規律や社内のルールを分かりやすく書いたルールブックです。)
ところで、中途採用の社員にも同じように中途採用社員用のガイダンスを行fわなければなりません。たとえ、一人だけしか受講者がいなかったとしても、行わなければなりません。中途採用者の場合は、前職の会社のルールが世の中全体のルールだと勘違いをしていることがあるからです。


Q、定期的な社員研修の参加を拒否する社員がいます。困っています。

A、研修は業務ではないと勘違いをしていることが拒否となる原因です。研修は業務の一環として行われます。だから、研修の参加の拒否は業務命令違反になります。研修の責任者が、受講のメリットをしっかりと研修の参加を拒否する社員に伝えましょう。
定期的な研修を実施していない会社の企業風土は向上することはありません。業績の向上も期待できません。業績の良い企業の共通点は、何らかの企業研修を定期的に開催していることです。コンサルティングでたくさんの会社を訪問しましたが、定期的な研修のない会社で、業績の良い会社に遭遇した体験がありません。


Q、業務時間中にアダルトサイトを利用している部下がいます。本人は問題意識が無いようです。どう対応したら良いでしょうか。

A、今回のような相談が増えています。アダルトサイトだけでなく、株価のチェックをしているケースもあります。問題点は、会社が貸与しているパソコンや携帯電話を使って、勤務時間中にこのような行為をすることです。これは、会社の所有物を私的に利用していることになります。社用車を個人的な遊びで使うのと同じことなのです。また、従業員は勤務時間中には仕事に専念しなければならない義務があります。この職務専念義務違反にもなります。
対応策ですが、就業規則の懲戒処分の規定の確認をしましょう。「会社の許可なく会社の所有する物品を私的に利用したときは、懲戒処分に処するという」項目があれば処分が可能になります。これを提示しながら、朝礼や通達で、会社のパソコンを仕事以外に利用するのは禁止であることを指導します。職務専念義務違反になることも伝えましょう。それでも繰り返すようなら、個別に指導しましょう。
ただ、禁止といっても「自宅への連絡などで、業務に支障のないレベルならば、常識の範囲内で許される」という判決例もあります。(いわゆる「帰るコール」などは許容範囲とされています)


Q、会社のどのような方針や施策に対しても批判ばかりをする部下がいます。どう扱ったら良いでしょうか。

A、どのような会社でも何らかの問題点は必ず存在します。それについて、批判だけを繰り返す社員もいます。口を開けば、会社に対する文句ばかりの社員は非常に扱いづらいものです。
今回の問題の対応策には大きくは二つあります。ひとつはコーチング研修を行い、その社員の話し方や考え方の修正を図ることです。単純に教育を受けていないので、言葉の使い方を知らないケースがあります。ビジネス能力が低いケースでは、社員の責任や義務を教育して理解させる必要性もあります。会社の期待する社員は、問題解決のための代替案を提示して、自ら問題解決策を実行する社員です。
もうひとつは、採用時に交流分析の採用検査シートなどを使って、自社の企業風土に合わない批判ばかりするような社員を見極めて採用をしないことです。仕事にかかわらず、どのようなことにも反発を繰り返す人がいます。反発をプラスのエネルギーに変えることができる人だと、大きなプロジェクトを成功させたり、不振店を立ち直らせたりすることが可能です。しかし、マイナスのエネルギーだけで反発を繰り返す人がいると、在籍する店舗の業績を低下させます。このような社員の採用を防ぐために、どのような性格かを判断できるのが、交流分析の採用検査シートです。


Q、会社の健康診断を受けない社員がいます。本人の自由だと言っていますが、受けさせなくても良いでしょうか。
A、それはいけません。健康診断は会社の恩恵で行っているので、受けなくて良いと軽く考えている社員がいます。これは間違いです。健康診断は労働安全衛生法という法律で会社が実施しなければならない義務とされています。この義務違反があると労働基準監督署から是正勧告書が出されるケースもあります。厳しい指導を会社は受けることになります。個人の判断で健康診断を受けなくても良いとすることはできないのです。また、社員が大きな病気を抱えているケースもあります。会社はそのような社員の健康に配慮する義務もあるのです。健康診断を受けない社員を放置しておいて、社員に健康障害が発生した場合は、会社が安全配慮義務違反で責任を問われることがあります。何億円もの損害賠償金の支払いとなるケースもあるのです。また、会社の健康診断でガンが発見された事例もあります。
対応策ですが、健康診断を受けない社員には懲戒処分を処することがあることを告知しましょう。もし、本人が会社の指定する病院に行くことができないのでしたら、本人の指定する病院で健康診断を行うことも可能です。受診結果を会社の担当部署に提出させるようにしましょう。


Q、髪型が業務にふさわしくない部下にはどうすれば良いでしょうか
A、会社のルールとして、身だしなみの基準を提示して守らせましょう。店舗でお客様と接する従業員には、清潔感のある身だしなみが必要です。ところで、私自身もある社長から初対面で驚かれたことがあります。私が業界歴20年以上なので、身だしなみのイメージは、パンチパーマ、金時計でダブルのスーツと思っていたそうです。決してそのようなことはありません。このような身だしなみで、店舗を訪問してのコンサルティングはできません。私の身だしなみは、一般的なサラリーマンと全く変わりありません。遊戯されるお客様の目に触れることもあるので、威圧感を与えてはならないからです。サービス業に携わる者としての最低限のエチケットです。


Q、仕事中に、タバコ休憩からなかなか戻ってこない者がいます。どのような指導をしたら良いでしょうか。
A、仕事中にタバコ休憩をするのは、仕事をしていない時間になります。本来は給与から、その時間分の賃金を控除されても文句は言えません。ノーワーク・ノーペイの原則といいます。そのような対応策を検討する会社もあるようです。今は、喫煙ルームや喫煙場所が仕事をする場所から離れているケースが多いはずです。1回のタバコ休憩の時間には、おおよそ10分間程度の時間を使っているでしょう。一日3回のタバコ休憩をするだけでも、30分間は仕事をしていないことになります。ある他業種の会社ですが、このタバコ休憩の時間やトイレ休憩の合計時間をカウントするようにしたそうです。そして、働いていない時間分の給料をカットしたそうです。
個人的には、ここまで実行すると、ギスギスとした企業風土になりますのでお勧めはいたしません。私も喫煙体験があるので喫煙者の気持ちが分かります。気分転換にタバコを吸うのは大切な時間でしたし、タバコ休憩をしながらの雑談も貴重なヒラメキの時間でした。しかし、自己規制でタバコ休憩が上司(社長)の考える許容範囲内に収まるように意識を常に持っていました。問題は自己規制のできないような部下がいるケースです。上司は、指導をしなければなりません。職務専念義務違反となるので、指導する義務が上司にはあるからです。
ところで、前向きに禁煙を推進するために、禁煙手当を出している会社もあります。毎月1万円の禁煙手当を禁煙している社員に与えている会社があります。それ以外にも、管理職には年間30万円、一般社員には10万円を禁煙手当として支給している会社もあります。労働生産性の向上、社員の健康管理、社内の衛生管理などを総合的に検討すると、この金額の手当の支給は妥当なのかもしれません。(両方の会社とも社長が禁煙を推進していました。また、社長が喫煙者は採用しないという会社もあります。)


Q、朝から酒臭い社員がいます。プライベートな時間の指導をしても良いものでしょうか。
A、お酒の問題には、著しく甘い考えを持っている社員に遭遇することがあります。現職大臣が公の場の不適切な対応で、辞めなければならなくなったのも二日酔いが原因だったと言われています。酒臭い社員がいることは、サービス業ではあってはいけないことです。社員が二日酔いで仕事をすることは、お客様を迎える姿勢ができていない恥ずかしいことだという風土を作りましょう。上司として、このような部下がいたときは、お酒を飲むのは勤務時間外でのプライベートな時間だとしても、その影響が勤務時間中に及ぶので指導義務があります。
ところで上級管理職や店長などは、公式な付き合いでお酒を飲んだ後も仕事をしなければならないケースもあるでしょう。しかし、お酒を飲んだら仕事をしないというルールを守るべきです。部下に与える悪影響は計り知れないからです。


Q、20日間連続の有給休暇を請求してきた社員がいます。どう対応したら良いのか困っています。
A、勤続期間が6年半以上だと、有給休暇は20日間となるので、社員が全部の取得を請求するケースもあります。有給休暇は原則的に社員の請求があれば取らせなければなりません。もし、20日間の有給休暇を取らせても問題が発生しないようならば、取らせても良いのです。ただ、通常では20日間連続での有給休暇を取らせることは、勤務シフトの問題や代替で業務を行う人をどうするかなどの問題が発生します。もっと短い期間にできないか、違う時期にできないかなど、本人に再検討を促すようにしましょう。
ところで連続する有給休暇の申請では、提出する本人が留意しなければならない点があります。@十分な余裕をもって早めに申請すること(個人的な意見ですが、3日間以上の連続の有給休暇の申請のケースでは1ヶ月以上前に申請すべきでしょう。遠方の結婚式などの出席で予定できるケースなどです)
また、有給休暇の申請や取得のルールは、会社全体での公平感がなければなりません。店舗格差、業務部門ごとの格差などがないようにしましょう。


Q、駐車違反の罰金を会社に請求してきた社員がいます。仕事中のことだから本人は会社が払うべきだと言っています。
A、業務中でも交通違反の反則金は、運転をしていた本人が負担することになります。就業規則には道路交通法を守って安全運転を心がけることと書いてあるはずです。つまり、会社の命令や期待に背いて交通違反をしたのは本人の責任であり、会社の責任ではないからです。駐車違反も事前に駐車できる場所の確認などをして、少しくらい遠くても駐車違反とならない場所に駐車する慎重さが求められる時代になっています。
ところで、社員が車を使って通勤や業務をしているケースでは、運転免許証のチェックなどを1年に一度は行いましょう。運転免許取り消しの社員が社有車を運転していて会社の責任を問われた事例や、通勤で車検切れの車を社員が運転している事例が発生しているからです。両方とも交通事故を起こさなかったとしても違反になります。公務員でそのようなケースが発覚して、減給や出勤停止などの懲戒処分を受けたというニュースがテレビで報道されていました。
確認する書類の一例は次のようなものになります。@運転免許証、A車検証、B自賠責保険証券、C任意自動車保険証券、などです。


Q、ブログで会社の批判をしている社員がいます。社員しか分からない書き込みがあります。
A、ブログに裁判の様子を書いた司法修習生のブログが、大問題になったことがあります。守秘義務があるので、一般の人が見ることができるブログに書くのは不適切な行為なのです。ブログは無数の人が見る可能性が高いので、書き込みには細心の注意が必要な時代になっています。たとえば、パチンコホールに勤務する社員が、何気なく店舗のセキュリティーや事務所の様子を書き込んだりすると、それが犯罪に利用されるケースもあるでしょう。
ブログで会社批判を書いて、会社から損害賠償を請求されるケースも発生しています。その書き込みが誰かを特定できるのなら、入社時に提出した誓約書の「守秘義務」や「誠実勤務義務」にもとづいて、違反していることを本人に指導します。就業規則に守秘義務違反が記載されていると懲戒処分も可能になりますので、目に余る場合は適用することも検討します。
昔、女子高生の噂話で銀行が倒産したという有名な事例がありました。今の時代は、ブログで会社の倒産も起こりえます。何気ない噂話や又聞きの話の書き込みが発端となるのです。社員研修で、そのような書き込みをするとどのような結果を巻き起こすことになるのか考えさせるのも良いかもしれません。


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