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労務・人事Q&A

<パートタイマー2>


平成20年4月から改正パートタイマー労働法が施行されます。今回は、パートタイマーの実際の相談事例から説明いたします。

Q.パートタイマーとは主婦で働く人のこと、アルバイトとは短い時間働く学生のことと思っていましたが、区別はないと言われました。どういうことでしょうか。

A.法律的にはパートタイマーもアルバイトも区別はありません。正社員より勤務時間が短い労働者のことをパートタイマーと総称しています。これにはアルバイトも含まれるのです。以下の質問でもパートタイマーとだけ記載していますが、これにはアルバイトも含まれているのです。


Q .パートタイマーの社会保険の加入条件について教えてください。

A .この質問をされる機会が多くなっています。パートタイマーは社会保険に入れなくて良いと勘違いしている経営者がたくさんいるからです。

 健康保険・厚生年金にはある一定以上の時間を勤務するパートタイマーは加入させなければなりません。一日の労働時間が正社員の 4 分の 3 以上で、出勤日数も 4 分の 3 以上のパートタイマーは加入させることが基準として定められています。年収の要件はありません。

 また、雇用保険には 1 年以上継続して働くことが見込まれる労働者で、週に 20 時間以上勤務する者は加入させなければなりません。

 労災保険は、あらゆる労働者が対象となります。これは会社で加入します。   

詳しくは顧問の社労士さんに相談することをお勧めいたします。パチンコホール企業でもパートタイマーの社会保険未加入の摘発事例があります。社会保険事務所からさかのぼって 2 年分の社会保険料の支払いを求められたケースもあるからです。            


Q.主婦のパートタイマーに勤務時間を延長して働いてもらおうとしたら、断られました。年収 130 万円を超えたくないと言うのです。どういうことでしょうか。

A .パートタイマーで働く主婦の多くは、夫の被扶養者となっています。年収が 130 万円を超えると、被扶養者とはなれません。法律で決まっているのです。だから、自分で国民年金に加入し、医療保険は国民健康保険に加入しなければならなくなります。これは合計すると毎月約 3 万円程度の個人負担となります。夫の被扶養者ならば、このような負担は一切ありません。主婦のパートタイマーにとっては大きな問題なのです。 

 このような主婦を活かす採用の仕方があります。 1 日の勤務時間を 4 時間〜 5 時間程度に収めて、年収で 130 万円以内になるように配慮することです。(月あたり約 10 万円程度です)会社のメリットは独自に社会保険に加入させなくても良いので、会社の社会保険料の負担がありません。これは制度を利用して、お互いがメリットのある方策です。人手不足の時代ですから、このようなことまで配慮するのは当然の選択となります。  


Q.あるパートタイマーから年収 103 万円以上を働くと損をすると言われました。これは何を言っているのでしょうか。

A .それは税金の問題です。所得税には給与所得控除( 65 万円)と基礎控除( 38 万円)があるので合計で 103 万円以下であれば税金がかかりません。このことを言っているのでしょう。また、夫の被扶養者となっていると、夫の会社から配偶者手当が支給されているケースがあります。この配偶者手当が支給される条件として妻の年収が 103 万円を超えないこととする企業が多いのです。年収 103 万円を超えると配偶者手当がもらえなくなるので、損をするということなのです。


Q.パートタイマーの採用時に必要なことはなんでしょうか

A 、採用に当たって明示が必要な労働条件があります。文書で契約期間・就業の場所・勤務時間・残業の有無・給料・退職に関する事項を明示しなければなりません。(来年の 4 月からは会社の義務となります。罰則もあります。)

 これらは、パートタイマー雇用契約書で説明するケースが通常です。これを 2 部作成し、 1 部は本人に渡します。もう一部は本人確認済みの印鑑を押させて会社で保管しましょう。後日のトラブルを防ぐためです。


Q.パートタイマー用の就業規則を作成しなければなりませんか。正社員用の就業規則で代替できませんか。

A .パートタイマー用就業規則を作成していないと、正社員の就業規則が適用になると勘違いされるケースが発生します。正社員だけに適用される福利厚生や賃金での条件がパートタイマーにも適用になると勘違いされるのです。このようなトラブルの種を防ぐためにパートタイマー用の就業規則を作成しておきましょう。


Q.パートタイマーを掛け持ちしている者がいます。残業の問題での注意点を教えてください。

A.パートタイマーの中には 1 日に複数の職場で働く者がいます。 A 社で朝 5 時間の勤務をして、午後から B 社で 5 時間の勤務をした場合は合計で 10 時間の労働時間となります。だから、 8 時間の法定労働時間を超える部分については割り増し賃金を付けた残業代の支払いが必要となります。この残業の支払い義務があるのは、後から労働契約を結んだ会社となります。仮に A 社のほうが後から労働契約を結んだのであれば、 A 社が支払う義務があることになります。


Q .パートタイマーにも残業を命令できますか

A .条件があります。前述のパートタイマー雇用契約書で残業があることを通知してあることと、会社が 36 協定を労基署に提出していることです。さらに、パートタイマー就業規則に規定があることです。パートタイマーだから残業をさせてはいけないというルールはありません。

 問題となるのは残業時の割増賃金の扱いです。例えば、通常 5 時間の勤務のパートタイマーに 2 時間の残業を依頼しても、割増賃金を払う必要はありません。 2 時間分の時給分の支払いだけでかまいません。法定労働時間の 8 時間を超えないからです。

 ただ、特別な事情があって、パートタイマーとして勤務している人に残業を指示するのですから、ある程度の割増賃金が必要であるという考え方もあります。このような会社に貢献してくれるパートタイマーの処遇ということは真剣に考えないとなりません。あるパチンコホール企業では、シフトやスケジュールに貢献しているリーダー的なパートタイマーには、賞与の支給や時給のアップをしているそうです。


Q .改正パートタイマー労働法について教えてください。

A . 2008 年 4 月より改正パートタイマー労働法が施行されます。注意しないとならないのは、正社員と同様の勤務時間・勤務形態で働いているパートタイマーの扱いです。パートタイマーと正社員の格差の是正が求められます。賃金や教育訓練・福利厚生などの待遇について、同じように扱うことが法律で定められました。具体的には正社員だけとなっているケースが多い慶弔休暇などは、正社員と同様の勤務時間・勤務形態のパートタイマーには適用させなければなりません。また、正社員を募集するさいには、このようなパートタイマーにも応募する機会を与えることや正社員への転換制度を行うことなども法改正により盛り込まれています。  

 いずれにしろ、正社員とパートタイマーの労働条件違うことを明確にするために、パートタイマー就業規則の作成が急がれます。



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