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労務・人事Q&A

< 通勤災害補償〜労度保険制度から >

 

  会社に勤務する労働者は、通勤途中の事故でケガや死亡事故があったケースで各種の補償が受けられる制度があります。意外と知られていない通勤災害のことについて説明を致します。知らないと損をすることばかりです。


Q、通勤途中で自動車にひかれて大ケガをしたケースで、国からケガの治療費をもらえたり、休業補償をもらえたりする制度があると聞きました。何でしょうか。

A,それは労災保険の通勤災害の補償のことです。労災保険は仕事中のケガや事故による死亡の補償をする制度です。通勤でも本人が避けられない事故に遭遇することがあるので、同様に補償する制度が作られています。


Q、 通勤での事故で受けられる補償とはどのようなものがありますか。

A、その補償のことを通勤災害による給付と言います。分かりやすく列記すると、下記となります。
@全額無料で治療が受けられます。(健康保険と違って個人の3割負担はありません)
A会社を休んで治療をしている日数分の休業補償があります。(日給の約6割がもらえます)
B死亡したときは、その遺族に年金が支給されます。例えば、夫の日給が1万円として、妻と子どもが一人いるとします。この夫が死亡したケースでは約200万円が遺族の妻に毎年支給されます。(詳しくは社会保険労務士に相談しましょう。もらえないケースや減額・増額されるケースもあります)
C障害が残った場合は本人がその重さによって、障害者としての年金がもらえます。
  上記が主だったものですが、その他、介護が必要な場合の補償もあります。このように、とても手厚い補償が受けられるのです。


Q、 通勤災害の補償制度にはどうしたら加入できるのでしょうか。また、いくら保険料を払う必要があるのでしょうか。

A, これは、労災保険の制度で通勤での事故なども補償する制度です。だから、会社が労災保険に加入していると、自動的にそこで働く労働者も保護されるのです。個人で加入手続きをする必要はありません。費用の負担は労災保険料として会社が全額負担しているからです。


Q、 通勤事故で補償されるケースは、どのようなものがありますか。

A,例えば、@自動車にひかれた場合A電車が急停車したため転倒してけがをした場合B駅の階段から転落した場合C歩行中にビル建設現場からの落下物によって負傷した場合D転倒したタンクローリーから流れ出る有毒物質によって急性中毒にかかった場合などです。
  なお、通勤途中でケガや死亡事故にあったとしても以下のようなケースでは該当しないとされています。@本人の自殺A顔見知りの者からの個人的な感情による暴力によりケガをした場合B火災現場で消火活動に協力してやけどをした場合(通勤とは関係ない行動だからです。)


Q、 自家用自動車で通勤の途中に、故障して立ち往生している車がありました。手伝って車を近くの自動車整備工場まで引っ張っていく途中に、けん引用のロープがはずれて、ケガをしてしまいました。この場合は通勤災害の補償を受けられますか。

A, 残念ながらこのような行為は通勤とは関連のない行為とされるために、通勤災害の補償は受けられません。善意の行為で社会的には評価されるべき立派な行為ですが、補償は受けられないのです。


Q、 会社の仕事を終えた後、同僚4人で、会社内で飲酒をまじえて3時間ほど歓談した後、帰宅する途中で交通事故にあって、負傷してしまいました。この場合には、通勤災害と認められるでしょうか。

A, 会社での仕事を終えた後に、会社内で同僚と歓談するケースはあると思います。これが長時間におよぶと通勤災害として認められません。3時間は長いという判断です。同様の例で、業務終了後に社内でテレビの野球観戦を1時間した後の帰宅途中で交通事故にあったケースがあります。このケースでは通勤災害としての補償が受けられました。


Q, 飲食店で得意先を接待し、その帰り道で事故にあった場合は通勤災害の補償は受けられますか。

A, 夜の酒食を伴う接待以後の帰宅途中の事故は、一般的に通勤災害として認められません。


Q、 台風が来るので、翌日の仕事のために会社近くのホテルに宿泊しました。翌朝の会社に行く途中で転んでしまってケガをしました。この場合は通勤災害の補償は受けられますか

A、 このケースでは受けられます。通常は自宅から会社、会社から自宅への移動でないと認められませんが、やむをえない事情と判断されるケースでは認められます。同じようにホテルに宿泊したとしても、マージャンや飲酒で帰宅できなくなったケースでは翌日の会社への通勤途中でケガをしても認められません。


Q、 会社にはバス通勤をすると届け出て、通勤手当の支給を受けていました。実際は、自家用自動車で通勤していました。会社に通勤するために、その自家用自動車の運転中に、交通事故に巻き込まれてしまいました。このような場合でも、通勤災害として認められるのでしょうか。

A, 会社にうその届出をしていたことは、就業規則上の違反とはなりますが、通勤災害とは関係ありません。会社までの通勤での道順などが、通常の誰もが使うような道順であれば補償が受けられます。


Q、 会社で経理事務をしていますが、決算期前の忙しい時期に残業で帰りが遅くなり、自宅の最寄り駅までの電車がなくなってしまいました。その4つ前の駅で降りてタクシーで帰る途中で、交通事故に巻き込まれてケガをしてしまいました。このような場合も保障を受けられますか。

A、 大丈夫です。合理的な理由があるので、普段使うことがないような交通手段を使ったとしても保障が受けられます。


Q、 会社の通勤用のマイクロバスで帰宅する途中、バスが急ブレーキをかけたため、手すりに当たり、打撲傷を負いました。このような場合には通勤災害の補償が受けられますか。

A、 このケースは通勤災害でなく、業務災害となります。会社の責任による事故となるのです。労災本来の業務災害の補償を受けることになります。同じような例として、出張があります。会社の指示命令に基づく行為なので、会社の管理下にあるから業務災害になるという考えなのです。


Q、 会社での勤務を終えて退社する際に、職場の友人と会ったので、近くのコーヒーショップに立ち寄り40分ほどコーヒーを飲みながら歓談しました。その帰りに転んでケガをしましたが、通勤災害になりますか。

A,この場合はなりません。補償も受けられません。通勤とは全く関係ない行為をすると以後は通勤とは認められないからです。認められない事例を列記すると@マージャンをするA映画館で映画を観るBバー、居酒屋でお酒を飲むCデートをして長時間話をするD通常と違う道順で帰るなどです。
 また、通勤の途中で最小限の必要な行為であれば、以後も通勤として認められるケースがあります。@駅のトイレを使用するA駅の売店でタバコ、雑誌を買う。B駅の自動販売機でジュースを買って飲むなどです。


Q、 通勤災害に該当するかなどは、どこに相談したらよいのでしょうか。

A、 労災保険の制度なので、会社の住所地の近くにある労働基準監督署に相談します。そして、通勤事故などがあった場合は、その労働基準監督署に既定の書類を提出することになります。

 

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